NPO設立趣旨書

私達の活動のフィールドである『江の島』は観光地として有名です。しかし『江の島』は漁村の顔を併せ持っています。全国的に漁業は衰退の一途をたどっています。『江の島』も例外ではなく、漁獲高の減少、後継者不足、密漁、磯焼けと様々な問題が山積しています。

漁村としての江の島を盛り立て、磯焼け・海底清掃など江の島海底で起きている環境問題に取り組む為に『NPO法人 江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト』を設立致します。

 

片瀬漁港は2008年に開港した漁港です。江の島片瀬漁業協同組合が、この漁港で約50名の漁師を取りまとめ、漁業に従事しています。この漁港は遊漁船も多く存在しています。その遊漁船の一艇である『釣り船 でいとう丸』の船長を代表として、2009年より任意団体『江ノ島・フィッシャーマンズ・プロジエクト』(以下EFPと記載)を立ち上げ、ハードルが高いと言われている『釣り船』を初心者でも安心して参加できる、フルレンタル+安心サポートの『船釣り教室』を開催していました。代表北村は『江の島片瀬漁業協同組合』の代表理事でもあり、江の島で唯一の養殖漁業である、養殖ワカメにも取り組んでいました。このワカメの養殖漁業を子供向けに、ワカメの種付け・刈取り体験をベースに、海の生き物タッチプールや磯焼けについてのミニ講義を組み合わせた『海藻シンポジュウム』なども開催してきました。2013年より水産庁『水産多面的機能発揮対策』事業に携わり、『藻場保全活動』『海洋汚染等の原因となる漂流、漂着物、堆積物処理』(←海底清掃と略)の活動にも参加してまいりました。

 

今回『NPO法人 江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト』の設立を考えたのは任意団体としての活動では、活動水準・予算規模・参加人数など対応の限界を感じた事です。

江の島の海底で起こっている、磯焼けなどの環境問題への取り組みも、水産多面的機能発揮対策事業の予算が減少し、やりたい活動・やれる活動・成功し始めた取り組みなど、予算の減少が理由だけで活動できないのは、残念でなりません。せっかくの活動を一般に広げていく啓蒙活動さえも疎かになってしまいます。これでは水産庁の理念が遂行できたとは言えません。そして現在環境保全に取り組むメンバーの自費で活動するのは、継続できる事ではありません。環境保護活動継続する為には、企業からの寄付や補助金を活用していく事も考えなくてはなりません。そのような寄付・補助金を受けるにあたり、非営利性や、会計等を公開することによる高い透明性というNPO法人の特徴を重視し、NPO法人を設立することが最適だと考えました。NPO法人設立後は、水産多面的事業への理解や支援・協力を求めたいと考えています。また、様々な団体・学校・企業と『江の島の海と漁業を守ろう』の思いを共有し、水産多面的事業の予算を超えた部分での活動も可能な状況にしながら、この活動のネットワークを広げ漁村としての江の島の存続を守りたいと考えます。現在EFPでは、楽しく学べる体験型の活動として『船釣り教室』『海と漁業の体験学習』『海藻シンポジュウム』を行っています。これらの活動延べ参加者数は昨年秋に1万人を超えました。現在の体験活動も継続しながら、江の島海底の磯焼け対策や海底清掃活動を対象とした『里海保全ダイビングツアー』などSDGsを取り入れた新たな観光事業を確立させたいと思います。

 

日本の第一次産業は危機的な状況です。食料自給率の悪さは、先進国の中でも良い順位とは、とても言えません。この状況に微力でも立ち向かい、漁村としての江の島の知名度を上げ、経済的にも支えていけるシステムを構築し、合わせて海の環境保全に取り組みます。

 

2023年7月8日

 

法人の名称 

NPО法人 江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト

設立代表者  理事長 北村 治之